
GTE Mafia 卒業生がマフィアになって帰ってきた
2026年10月02日 09:02
(写真:中央メガネをかけた男性は曽我さん。その左後上が能登さん。)
はい、チーズ。
2019年生のゆうき、2020年生のかつき、2021年のかえ、
はるな、みう、2023年のたいき、そしてみんな!
この一枚の写真こそ、私が10年かけて作りたいと思っていた「GTE」そのものです。
GTEサマースクール2025で、大学生メンターたちと記念撮影をしました。
写真に写っている彼女、彼らは、みんな過去にGTEのプログラムを受講した生徒たちです。
こうやって並んでいる姿を見ると、あの頃はまだ中高生だった子たちが、
こんなに頼もしく成長した、とつくづく思います。
GTEを始めた頃から、私は中高生に一度プログラムを提供して、それで
終わりにはしたくないと思っていました。GTEは、参加者が卒業した後も、
それぞれの人生に関わり続け、必要なときには支え、また彼らにもGTEに関わってもらえる。
そんな循環し続けるエコシステムを作りたいと思っていました。
中学生だった子が高校生になり、高校生だった子が大学生になって、
今度は自分たちが後輩たちを支える側になっているのです。
まさに自分が言われていたようなことを、後輩たちに伝えて教えている姿を見ると、
私は講師の立場を超えて、親戚のおばさんのような気持ちにさえなります。
だから、この写真を見ると、ちょっと感慨深いのです。
その中の一人に、2019年にGTEを受講した彼がいます。現在はT大学の大学院生で、
数学の研究をしています。しかも、柳井財団の奨学生にも選ばれているのです。
でも、私がよく覚えているのは、そんな今の彼ではなく、まだ何ものでもない、
今から何ものかになる可能性がいっぱいある17歳だった頃の彼です。
当時の彼はグループの中では口数が少ない方でした。というより、
周りのメンバーたちが賑やかすぎたのも、よく覚えています。
ところが、ビジネスプランづくりが途中で暗礁に乗り上げたときのことです。
チームの意見がまとまらず、プランもなかなか前に進まなくなってしまいました。
そんなとき、最後まで粘っていたのが彼でした。
彼は、大きな声でみんなを引っ張るタイプではありませんでしたが、資料づくりをリードし、
彼を中心にプランを仕上げ、最後までやり切ったのです。
その姿を見て「この子は、なんて芯が強いのか」と思ったことを、昨日のことのようによく覚えています。
いや、今思えば、強いどころではありません。粘り強く学びを追求する彼の生き方は、
その頃からすでに現れていました。そして数年後、彼はGTEに戻ってきて、
活動をしてくれるようになりました。ちなみに、私は人の顔と名前が歳を重ねるたびに
合致してこなくなりましたが、GTEの中高生のみんなを忘れたことはありません。
正確に言えば、忘れられないようなエピソードが一人ひとりあるので、その思い出があるから忘れられないのです。
さて、今では、その彼もサマースクールの大学生メンターの中でもリーダー格です。
全体を見ながら他のメンターたちを動かし、中高生たちを支えてくれています。
17歳のときに見えたあの「芯の強さ」が、今でははっきりとリーダーシップになって現れています。
ただ、そんな彼も成人となりましたが、より人間力を高めるという意味では課題はあります。
例えば、何でもそつなくこなしてしまうので、ときどき周りがついていけないことがあります。
でも、そこも毎年少しずつ変わってきているように思います。生徒にどう声をかけるのか。
どこまで自分が手を出し、どこから相手に任せるのか。相手によって、どう接し方を変えるのか。
毎年、工夫に工夫を重ねてくれています。私は17歳の頃から現在に至るまで彼を知っているので、
その変化がよくわかります。そして、その彼をこれからもGTEのスタッフ全員で人生の応援隊として
サポートしていきたいと思うばかりです。
こう書くと、GTEは重くて暑苦しい人々の集団のように思いますが、ぜひそう思ってください。
10年前、私と曽我さんが作りたかったのは、この思いやりの持った心ある仲間が育つ
エコシステムだったのだと思います。そのGTEで出会った人たちが、それぞれの専門性を身につけ、
それぞれの場所で活躍して、気軽にときどきGTEに戻ってきてもらって、
今度は次の誰かを支えてもらいたいと願います。
そんな人たちがどんどん増えて、いつか世界のあちこちでつながったら最高じゃないですか。
私たちは、そんな「GTE Mafia」が育っていくエコシステムを作りたかったのだと思います。
そして10年経った今、その景色が少しずつ目の前に現れ始めています。
だから、この写真を見ると、「ああ、これだ」と思うのです。
はい、チーズ。
この一枚の写真には、10年分のGTEが写っています。
(書き手:能登)
*Mafiaとは
スタートアップ界隈でいう 「Mafia(マフィア)」 は、犯罪組織という意味ではありません。ある成功した会社・組織の出身者たちが、その後それぞれ起業したり投資家になったりして、強い起業家ネットワークを形成することを「○○ Mafia」と呼びます。有名なのが PayPal Mafia です。PayPal の初期メンバーや元社員から、Elon Musk、Peter Thiel、Reid Hoffmanなど、その後のシリコンバレーで大きな影響力を持つ起業家・投資家が多数出ました。
